発達障害への向き合い方
発達障害は、育て方や本人の努力不足ではなく、生まれつきの「脳の情報の処理の仕方の違い」によるものです。現代ではこれらを「障害」としてだけでなく、その人の持つ「特性」として捉え、どう環境を整えるかという視点が重要視されています。
主な発達障害の種類と、それぞれの向き合い方について解説します。
主な発達障害の種類とその特徴
発達障害は大きく分けて3つのタイプがありますが、これらは明確に分かれているわけではなく、重なり合っていることも多くあります。
■ASD(自閉スペクトラム症):
対人関係の難しさや、こだわりが強いことが特徴です。
コミュニケーション: 空気を読むことや、相手の意図を汲み取ることが苦手な場合があります。
こだわり: 決まった手順(ルーチン)を好み、急な予定変更に強い不安を感じることがあります。
■
ADHD(注意欠如・多動症):
不注意、多動性、衝動性の3つの特徴があります。
不注意: 忘れ物が多い、ケアレスミスを繰り返す、片付けが苦手。
多動・衝動: じっとしているのが苦手、思いつくとすぐに行動してしまう、順番を待てない。
■
SLD(限局性学習症/学習障害):
知的な発達に遅れはないものの、「読む」「書く」「計算する」など、特定の学習だけに困難が生じます。
文字が躍って見えたり、音と文字が一致しなかったりするなど、人によって現れ方はさまざまです。
特性と向き合うための3つのステップ
自分の、あるいは大切なお子さんの特性と向き合うには、以下のステップが有効です。
1. 特性を「正しく知る」
前述したWISC-VやWAIS-IVなどの検査を活用し、どこでつまずいているのかを客観的に把握します。「怠けている」という誤解を解くことが、心の安定への第一歩です。
2. 環境を自分(子ども)に合わせる
「努力でカバーする」のではなく、道具や仕組みで補います。
ADHD傾向なら:スマホのアラームやリマインダーを徹底活用する。
ASD傾向なら:視覚的なスケジュール表を作り、見通しを立てる。
3. 「二次障害」を防ぐ
周囲からの叱責や、自分を責めることが続くと、うつ病や不安障害などの「二次障害」を招くことがあります。「できないこと」ではなく「できていること」に目を向ける姿勢が大切です。
一人で悩まず、対話の場へ
発達障害の特性と付き合っていく道のりは、決して一人で歩むものではありません。
「自分の特性についてもっと深く知りたい」 「職場や学校でどう伝えればいいかわからない」 「毎日が生きづらくて、心が疲れてしまった」
そんなときは、カウンセリングという選択肢を検討してみてください。カウンセラーは、あなたの特性を否定することなく、どうすればあなたがあなたらしく、楽に生きていけるかを一緒に考えるパートナーです。
専門家との対話を通じて、自分だけの「人生の攻略本」を一緒に作っていきませんか。まずは、あなたの今の困りごとを聴かせてください。